骨折ＢＯＹ～桜の青春～ 前編

リクエストが多かったので載せさせていただきます♪
恋愛ですけど大丈夫ですか？　笑
で、長いので前編と後編に分けました。明日後編載せます。

では始まり～

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「もう三月かぁ。」
校庭の桜のつぼみを見て、怜香（れいか）はふと、思いました。
怜香はクラスメートの真治（しんじ）に片思いしていました。
きっかけは体育の時間。転んでしまった怜香を、保健室までつれていってくれたのが真治でした。
「もう大じょうぶだよ。行こう。」
そう言って手をさしのべてくれた真治に、怜香は一目ぼれしてしまいました。
「怜香っ、外遊びに行こう。」
そう言って向こうから走ってきたのは、怜香の親友の花音（かのん）です。
「あっ、うん。」
怜香はぼうしをかぶり、花音といっしょに校庭へ行きました。
休み時間の校庭は、児童でいっぱいです。
児童の中には、真治のすがたもありました。真治は、数人の男子と
のぼりぼうで遊んでいました。
「お前どけよー。のぼれないだろー。」
「だれが早くのぼれるか競争しようぜ。ビリはバツゲームな。」
楽しそうな声がします。
「いいなぁ、男子は楽しそうで。」
花音がうつむきながら、ため息をついてつぶやきました。
「な、何言ってんのよ花音。外行こうって言ったのは花音じゃないの。」
「うん、ごめん。・・・じゃあ、遊ぼう。」
花音の様子がおかしいと、この時怜香は気づきました。いやな事がおきる前ぶれです。
と、その時

ドッシーン

のぼりぼうの方から、何か大きなものが落ちる、音がしました。
音のした方に行くと、のぼりぼうの下でたおれている真治のすがたがありました。
ひどくけがをしています。
それを見た怜香は、すごい勢いで保健室へ走っていきました。
自分を助けてくれた真治に、恩返しがしたかったのです。
「先生っ、校庭でたおれている子がいます。助けてあげて下さい。」
それを聞いた保健の先生は、すぐに真治の元へ、かけつけました。
「他の先生にすぐ知らせて、救急車をよんでもらって。なるべく早くね。」
怜香は、担任の桜田（さくらだ）先生に事情を説明して、救急車をよんでもらいました。
数分後、大きなサイレンの音とともに、救急車がやって来ました。
「けが人を運びます。下がって下さい。」　「一、二の三。」
救急隊員の声で、休み時間の校庭はさわがしくなりました。
怜香は心配で心配で、病院についていきたい思いでした。

数日後、桜田先生から報告がありました。
「真治が最近、入院したそうだ。」
たったその一言で、さわがしかった教室がシーンとなりました。
「入院期間はまだ知らないが、手紙を書きたい人がいたら先生に言うように。」
先生はそう言うと、授業を始めました。
「入院したなんて、よっぽどひどいけがだったんだなぁ。」
そう思った怜香は、その時間の勉強が、ちっとも頭に入りませんでした。

放課後、怜香は真治の見舞いに行きました。
怜香の家から真治のいる病院までのきょりが、意外に近かったのです。
「103号室・・・。ここだ。こんにちはー。」
怜香が病室に入ると、変わり果てた真治がベッドで寝ていました。
「その声は・・・小川か。まぁ、座れよ。」
あちらこちらに包帯をまいて、動きにくそうなのに、起き上がろうとする真治に、
「ダメだよ、無理に動いちゃ。ねたままでいいから。ね。」
と、怜香は言いました。
「じゃあ、悪いけどねかせてもらうよ。」
真治はほっとしたように、ベッドに横たわりました。
あちこちにある痛々しいキズが、怜香の胸にズキン、とつきささりました。
「それで、真治君のけがは、結構ひどいんでしょ。先生心配してたよ。」
「ひどいと言ったらひどいかな。骨折しているところが二、三ヶ所あるんだ。
　のぼりぼうから落ちただけなのに、馬鹿だよな、俺。」
真治は意外にも、明るく笑いながら話してくれました。まるで、けが人とは思えないくらいに。
「骨折かぁ。つらいと思うけどがんばってね。それと、これ。」
そう言って怜香は、持ってきた紙袋の中から、小さな花束を出しました。

続くー

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前編は１０ページ分をとりあえず書きました。後編は同じく１０ページ。
ただ前編書くだけでもかなーり時間かかったので後編も心配（マイペースなんだよ、アタシｗ

そしておまけ。
「真治と怜香はイラストあるのにどうして花音はないのー？」って言われそうだから
一応描いてみました（←

原稿の落書き（ん？挿絵？）を元に。


　　　　　
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こんなでいいっすか？（ぇ
すごい変わった気がするのはアタシだけでしょうか？

では後編もお楽しみに～

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